SVS4使用構築「ネット始動式虫統一」(最高878位-1971/最終1471位-1911)
目次
はじめに
はじめましての方ははじめまして。失格人間と申す者です。
みなさま、SVシーズン4お疲れさまでした。
今期は以前からたまに擦ってた虫統一で遊んでました。最終結果は芳しいものではありませんでしたが、そこそこの結果には納まったので、記念にこうして構築記事をしたためることにしました。
何かの参考になればこれ幸いです。
コンセプト
あらゆる不遇をその身に宿す虫ポケモンたちが現環境で勝ち続けるには、タイプに依存しない戦術が必要であると考えました。そこで一番初めに見出したのが、ビビヨンとエクスレッグでした。どちらもタイプ相性の要素を無視できる非常に強力なポケモンです。
しかしながら上記の二体でも対処が難しいポケモンというのは一定数存在するため、彼らを補完する形で残りの四体を選出しました。後発選出組はおよそピンポイント対策というわけです。
個体紹介
ウルガモス
テラスタイプ:草
持ち物:厚底ブーツ
性格:図太い
特性:炎の体
実数値:191(244)-×-127(244)-156(4)-126(4)-122(12)
技構成:炎の舞・ギガドレイン・蝶の舞・朝の陽ざし
調整:無振り100族抜き抜き(同型意識)
前期使用したウルガモスの流用です。内容は一切変更していません。
役割対象はイルカマンです。ほかのメンツが基本的にワンパンであるため、テラス権を切ることで殴りあえるようにします。取り巻きのカミやツツミ、サフゴなどにも比較的強いため、全抜きも夢ではありません。
パーティ全体が非常にステロを呼ぶため、ブーツは非常に重宝しました。後述のアメモースがネットを撒くために初手選出されることが多く、その間にステロを撒かれるという展開への切り返しとしてブーツ一択だったように思います。
陽ざしは接触する相手への火傷チャンスの試行回数を稼いだり、蝶舞との併用で特殊を詰ませる動きを執るのに有効でした。水テラスにしてテラバ採用も考えましたが、テラバを打ちたい相手は他で対策できると結論付けて採用しませんでした。
エクスレッグ
テラスタイプ:虫
持ち物:拘り鉢巻
性格:意地っ張り
特性:色眼鏡
実数値:147(4)-169(252)-98-×-75-144(252)
技構成:出会い頭・地獄突き・不意打ち・蜻蛉返り
調整:特になし
特性の色眼鏡によりタイプ相性を無視した攻撃が可能であり、鉢巻を持たせることで不意に大ダメージを与える鉄砲玉として機能していました。場合によっては出会い頭三発で試合が終了することもありました。
またエクスレッグの役割として、サイクルの潤滑油という要素もありました。通常、タイプ統一パーティでは弱点の一致などによりサイクルを回すことは難しいですが、出会い頭をチラつかせることで相手の交代を誘発し、その間に蜻蛉で裏に繋ぐことで疑似的にサイクルを実現していました。また蜻蛉の火力も馬鹿にならないため、そのまま相手を突破することで裏を安全に着地させるという動きも見られました。
出会い頭に加えて不意打ちも有名すぎるため、相手の意識外から地獄突きを通せることも多かったです。ダメージ感覚を狂わせる一撃で相手のペースを崩すことにも一躍買っていたと思います。
ヘラクロス
テラスタイプ:岩
持ち物:いかさまダイス
性格:陽気
特性:自信過剰
実数値:155-171(204)-102(52)-×-115-150(252)
調整:意地カイリューの鉢巻普テラ神速乱一(18.7%)
役割対象はカイリュー+サフゴの並びです。虫統一に対してこの二匹ははぼ確実に選出され、尚且つ優秀すぎる耐性ゆえに崩しにくいポケモンであるため、対策は必須でした。各個体を個別に対策することは容易ですが、同時に来た場合に対処できないことが多いため、広い技範囲や豊富な連続技を有するヘラクロスに白羽の矢が立ちました。
ネットさえ撒いておけばスカーフサフゴを上から叩け、耐久値も高いことから殴り合いにも強く、活躍の場は非常に多かったです。惜しむらくは素の火力の低さで、自過剰発動のために裏でいい塩梅に削っておく必要があったりする場面も散見しました。
岩テラスはメインウェポンであるロクブラの火力補強、神速や炎技への耐性獲得に寄与していました。みんなこのポケモンを知らなすぎて岩技も読まれないことが多かったです。メガヘラも遠き過去の遺物になってしまったのでしょうね……。
根性型との優劣議論もありますが、主軸となる連続技の安定性確保や耐久を下げない点などから自過剰型を選択しました。異なる役割を与えるなら根性型に軍配が上がることもあるでしょう。虫の知らせ?なんですかそれ?
アメモース
テラスタイプ:水
持ち物:気合の襷
性格:臆病
特性:威嚇
実数値:145-×-83(4)-152(252)-102-145(252)
技構成:凍える風・怖い顔・吹き飛ばし・ねばねばネット
調整:特になし
パッとしないポケモンでSVにいたことすら知らない人がいそうですが、実はこのパーティにおける最大の功労者。他メンツの動きはアメモースが初手にネットを撒く前提で設定されています。
このポケモンを構成する技がすべて優秀なのがセールスポイントです。挑発されても使えるS操作技であるこごかぜ。スカーフ持ちやSブーストパラドックスを地に落とす怖い顔。すべてをリセットする吹き飛ばし。そして設置式S操作技であるねばネツ。加えてこれら以外にも多彩な技を覚えるため、カスタマイズ性能も高いです。
セグの氷柱に貫かれることを危惧し、切ることはほとんど無いにしても水テラスを採用していました。ですが、環境のセグがみんな遅いことや、たまに見かける初手パーモットに成す術が無いことを踏まえ、地面テラスが保険として最適であると今は考えています。
ハッサム
テラスタイプ:飛行
持ち物:命の珠
性格:意地っ張り
特性:テクニシャン
実数値:169(188)-200(252)-120-×-100-94(68)
技構成:バレットパンチ・翼で打つ・剣の舞・霧払い
調整:H10n-1
役割対象はコノヨザルです。もともとは鋼枠としてフォレトスを採用していましたが、活躍があまりぱっとしなかったことと、あらゆる型のコノヨに誰も勝てないことを踏まえ、限定的ではあるがコノヨを処理できるハッサムを調整しました。
経験則ですが、虫統一に対してコノヨの初手率が異常に高いため、そこに合わせてハッサムを投げることで対処可能な技構成になっています。具体的な動かし方としては、
1.初手コノヨと対面したら翼で削る。
2.初手にステロを撒かれたら霧払いで除去。この際特性判別もできる。
3.残ったコノヨをバレパン、ビルドされてたら飛行テラス込みの翼で突破。
といった流れになります。霧払いは一時期流行った壁コノヨを崩すことが可能なことに加え、ステロを撒かれてもビビヨンたちを安全に着地させることができる優秀な技です。ストライクとの差別点に関しては、飛行技を読まれにくい点と、鋼技のとおりの良さが挙げられます。また裏から出てくるビルド型のコノヨに対しても、後投げから剣舞でぎりぎり間に合うと思います。
ビルド型にテラスを切られることや、そのほかの場面でも活躍できるような汎用性を確保するためには、剣舞もしくは霧払いをテラバにし、水テラスで運用することが考えられます。
ビビヨン
テラスタイプ:鋼
持ち物:食べ残し
性格:臆病
特性:複眼
実数値:161(44)-51-92(172)-116(44)-71(4)-154(244)
技構成:暴風・眠り粉・身代わり・蝶の舞
虫統一におけるリーサルウェポン。害悪の名をほしいままにする悪魔。このポケモンを選出すると被切断率が非常に高くなります。一丁前の善心を持つ方にはオススメしません。
技構成はテンプレですが、努力値とテラスタイプは熟考を要しました。以前はHCS振りの霊テラスで神速カイリューをメタっていましたが、今回は鋼テラスのB厚めな型にすることで、本来苦手な先生技や連続技のへ耐性を確保し、より広い範囲のポケモンを嵌めることに成功しました。炎体制は据え置きですが、どういうわけか炎テラスを警戒するような動きをされることが多々あるため、ぎりぎりまでテラスを隠す運用が非常に重要です。
塩漬けワンウェポンのキョジや特性が負けん気のコノヨが増えつつあるため、想定よりも多くのパーティに通すことができました。ラム持ちに対しても予め身代わりを張っておいたり鋼テラスで打点を削ったりすることでおおよそ対処可能です。不意の草テラスも怪しいと感じたら身代わりで様子見しましょう。
おそらく勝ち試合の五割以上はビビヨンが決め手になっていると思います。それくらいビビヨンは虫統一に無くてはならない存在であると考えます。そのため、今後も環境に適応した型のビビヨンを考察していく必要があるかもしれません。
課題点
クエスパトラ
某実況者の環境操作により炎テラスが主流になったため、虫統一にも選出されやすくなりました。ヘラのロクブラでも突破は難しいため、モスノウの採用のほか、前述の水テラスハッサムなどが有効な対策として考えられます。
ヘイラッシャ
ラッシャ単体はそこまで脅威ではありませんが、サフゴなどを絡めたサイクルをされると突破が非常に難しくなります。私自身も明確な回答と結果が出ていないので、どなたか安定する対処法を発見したらお聞かせいただけると幸いです。
さいごに
ここまでお読みいただき恐悦至極に存じます。
私自身、虫統一でここまで勝てたことに驚いています。せっかくだったら2000まで行きたかったのですが、そこは己の技術不足を痛感するばかりです。
個人的にはエクスレッグのいぶし銀な立ち回りがすごく気に入りました。虫統一以外でも十分活躍の見込みがあるポケモンだと感じます。
来シーズンからはいよいよ四災が解禁とのことで、これまでとはまた違った環境になることが予想されます。虫統一、引いてはタイプ統一がこの変化にどう対応していくか見ものですね。私は普段から虫統一を使っているわけではないのですが、今後も考察等続けていく所存です。
ご質問、ご意見等ございましたら、私のtwitter (@shikkaku_human)までお願いいたします。
SVS3使用構築「スキあり!ゴチリンコ」(最終レート2007、1078位)
SVでは初めまして。失格人間と申します。シーズン3お疲れさまでした。
実はSVイチの瞬間火力が出せるイキリンコ。本構築ではサポート役としての採用ですが、この記事を通じてイキリンコの魅力が皆さんに伝わればこれ幸いです。
コンセプト
イキリンコで火力を削ぎ、ゴチルゼルでハメる、もしくは他のコマで受けつつ殴る。
個体紹介
キョジオーン
テラスタイプ:フェアリー
持ち物:かえんだま
性格:わんぱく
特性:きよめのしお
努力値:252-0-4-0-252-0
実数値:207-120-165-×-142-56
技構成:しおづけーなげつけるーてっぺきーじこさいせい
調整:両受け意識B補正HD
かえんだまの有用性
キョジオーンのメジャーな持ち物としてはたべのこしやオボンのみが想像つくと思いますが、このキョジオーンはかえんだまを持たせています。その理由としては大きく分けて二つあります。
一つ目は特性との兼ね合いです。キョジオーンは特性により状態異常にならないため、かえんだまを悟られずに物理へ接近することができます。テラスタルによる有利をとれると思っていた相手に不意のやけどを負わせることで逆に有利盤面になるということです。
二つ目は他メンバーとの兼ね合いです。たべのこしがゴチルゼルに取られているというのもありますが、基本的に裏のメンバーは比較的耐久の高いポケモンばかりなので、物理の火力をやけどにより削ぐことでサイクルへの負荷を大きく抑えることができます。
フェアリーテラスタルの有用性
やはりというか、受け役のキョジオーンはフェアリーテラスが一番合ってますね。カイリューやガブリアス、コノヨザルなどを相手取るにあたって、総合的に被ダメージを抑えられるのテラスタイプはフェアリーを置いてほかにないと、使っていて感じました。
なんといってもコノヨザル対面のとてつもない安心感です。先述のかえんだまと相まって殴り負けなくなります。ちょうはつをされてもなげつける連打でふんぬのこぶしの威力が上がらないのも地味に偉いです。
ロトム
テラスタイプ:フェアリー
持ち物:こだわりメガネ
性格:ひかえめ
特性:ふゆう
努力値:252-0-4-252-0-0
実数値:157-76-128-172-127-106
調整:火力一筋にしたけど耐久型の方がよかったかも
ほうでん採用の理由
フェアリーテラスを採用している手前、テラバーストでの技範囲拡大は魅力的ですが、このパーティは総合力で勝つことを前提にしているため、三割の麻痺による足削ぎが有用であると判断しました。それに水ロトムのフェアリーテラバーストは知れ渡っているでしょうし、読まれていろいろされるのが関の山です。実際ロトムサザンドラ対面でいきなりはがねテラスを切られてテラバーストを打たれたこともありました。
とここまで書いて、それならおにびやでんじは撒き散らす型の方が合ってたんじゃないかーとか思ったり思わなかったり。
こだわりトリック+かげふみ
こだわりアイテムを相手に押しつけ、変な技でロックした相手をゴチルゼルでハメて勝ちにいくという構想は前作・剣盾で使用した構築「ゴチルナンス」から着想を得ていました。実際にこの動きが決まるということはなかったのですが、手札の一つとして仕込んでおくのはなかなかに意義があったと思っています。
セグレイブ
テラスタイプ:じめん
持ち物:とつげきチョッキ
性格:いじっぱり
特性:ねつこうかん
努力値:4-252-0-0-0-252
実数値:191-216-112-×-106-139
技構成:きょけんとつげきーつららおとしーこおりのつぶてーじしん
調整:ミラー意識準速
魂のAS振り
経験則になりますが、最近のセグレイブはとつげきチョッキHA型がメジャーであると感じています。セグレイブを使っている方ならわかると思いますが、セグレイブセグレイブ対面の不毛さは底知れぬ不快感を覚えるものです。そこに終止符を打つ魂のASぶっぱセグレイブです。上からきょけんとつげきしてGGです。テラスじゃんけんは知りません。勝ったもん勝ちです。
つららおとし過激派
この際だからはっきり言わせてもらいますが、いかさまダイスを持たせていないのにつららばりを採用しているのは夢を見すぎていると思います。せいぜい三発当たるのが関の山で、追加効果すらない貧弱な技なのに、ヒット数で一喜一憂していてはただ疲れるだけです。一方でつららおとしはというと、つららばり三発分の威力を上回る威力85、さらに三割で怯ませるオマケつき。素早さ関係で有利がとれていればどれだけタイプ相性が不利な盤面でも突破する可能性を与えてくれます。やはりどう考えてもつららおとし一択です。間違いない。
おいそこのお前!威力期待値はつららばりの方が高いとか言うな!事実陳列罪で訴えるぞ!
イキリンコ
テラスタイプ:ひこう
持ち物:こだわりスカーフ
性格:ようき
特性:いかく
努力値:252-36-0-0-0-220
実数値:189-121-71-×-71-154
技構成:ブレイブバードーいのちがけーすてゼリフーとんぼがえり
調整:過剰なSを少し削って火力補強
対面操作特化
本構築のMVP、イキリンコの主たる役割は相手の火力を削ぎながらの対面操作で裏が動けるスキを作る。基本的に初手選出から即すてゼリフ。ゴチルゼルでハメられるポケモンだったらゴチルゼルに交代。そうでなかったり相手も後退してきたらその都度交代先選択。やってることは非常に単純ですが、パーティへの貢献度はピカイチでした。
もともとは剣盾時代の後期にチラホラ見かけたガエンゴチルの並びを模倣しようとした際に辿り着いたポケモンで、ガオガエンとは異なり中速低耐久であるため、スカーフを持たせて上から対面操作をする型に仕上げました。
役割遂行で一番厄介なのは、すてゼリフを無効化してくるサーフゴーです。構築的にもサーフゴーのとおりは悪くないため頻繁に選出されました。そのため、サーフゴー入りにはそもそも選出しないか、とんぼがえりで妥協するしかないです。裏がサーフゴーに厚めなのが幸いです。
数少ない役割対象の存在
サポーターとしての動きを想定していると先述しましたが、実は何匹かイキリンコで倒すことを想定している役割対象がいます。
一匹目はハバタクカミです。耐久に振らない眼鏡型が初手に来ることが多く、裏のテラスタルが重要でない場合、ひこうテラスを切ってブレイブバードでワンパンしていました。テラスを切らないと確定一発にならないのがネックです。
二匹目はコノヨザルです。初手に来るコノヨザルはやらしいことをしてくる場合が多いので、突破したいところですが、経験則上初手コノヨザルのパーティは相手にする場合は裏のテラスタルが重要になることが多いため、イキリンコにテラスを切ることはできません。そして当然、素のブレイブバードは大体耐えられます。その時はセグレイブのつぶてで仕留めるか、生き残れば二撃目で沈めます。
三匹目はクエスパトラです。単品のクエスパトラは初手で悪さするため、いのちがけで仕留めます。壁の後ろから出てくるクエスパトラは降参案件です。
その他、イキリンコの価値がそこまで高くないパーティで初手にいのちがけ圏内のポケモンが来たら仕留めるようにしていました。ロトムあたりが該当しますね。
ウルガモス
テラスタイプ:くさ
持ち物:あつぞこブーツ
性格:ずぶとい
特性:ほのおのからだ
努力値:244-0-244-4-4-12
実数値:191-72-127-156-126-122
技構成:ほのおのまいーギガドレインーちょうのまいーあさのひざし
調整:ほぼHB
サイクル意識のあつぞこブーツ
この型自体はよく見かけるかと思いますが、持ち物としては他にオボンのみなどが候補になると思います。このパーティだとサーフゴーなどに後投げすることが結構多く、またガモスを見たらステロをまくことを信条にしてる人も多いので、嚙み合った持ち物だったと思います。
個人的に特筆すべき動きとして、そこそこ重い眼鏡ハバタクカミを相手取るときに、キョジオーンやセグレイブにムーンフォースを打たせて固定し、颯爽としに出しウルガモスでちょうのまいを積む動きが非常に決まることが多いように感じました。ウルガモスはH振りだけではステロとテラス眼鏡ムーンフォースで落とされてしまうため、ここでもあつぞこブーツが活きました。
ゴチルゼル
テラスタイプ:フェアリー
持ち物:たべのこし
性格:ずぶとい
特性:かげふみ
努力値:252-0-252-0-4-0
実数値:177-54-161-115-131-85
技構成:アシストパワーーめいそうーあまえるーねむる
調整:HB
めいそう or みがわり
もともとこの子はサイケこうせん+みがわり型で物理ポケモンをハメるためだけに使っていました。対象としては環境にあふれるチョッキセグレイブが主です。というかこいつを分からせるために採用したまであります。みがわり採用により耐久型の弱点である急所や一撃必殺の回避に希望が見いだせ、サイケこうせんにより豊富なppとたまに引く混乱、そしてあまえるによる自傷ダメージの低減という素晴らしいシナジーがありました。
とはいうものの、環境終盤で上位陣を相手取るに際し、想定していた動きが取れないことが多くなっていきました。ハメようとしていた物理ポケが積み技もってたり、いかくを貰った物理ポケがそそくさと後退していったりなどです。これによりあと一勝で2000という場面を何度も見るハメになりました。そこで最後の最後で技構成をテンプレ型に変更したところ、やっぱり強かった。イキリンコとのタッグにより問答無用で広い範囲にハメを開始できる点は流石でした。でもアシストパワーはあくのはどうでもいいかも。
正解のテラスタイプとは
ゴチルゼルのテラスタイプは何が多いのか見てみたところ、一位がひこうで二位がフェアリーでした。はがねやあくも魅力的でしたが、このパーティではフェアリーでの採用となりました。理由としてはキョジオーンと通じるところもあるのかなと思いますが、一番はセグレイブのきょけんとつげき急所貫通を防ぎつつ弱点を突かれにくいタイプであるという点です。
とはいっても正解というものはないと考えています。誰をハメ対象にするかで変わりますし、セグレイブを対策したいならはがねテラスロトム辺りが非常に安定ですからね。てか正直ガッサがウザすぎたのでアイツ特化に草テラスにしても面白いかもしれません。そもそもゴチルゼルという相手の選出に大きな影響を受けるポケモンは毎試合ガンガン投げるようなポケモンではないですし、「こいつだけは絶対にころ、す」という対象を設定した動きに収束すべきですね。
さいごに
こんなところまで読んでいただき恐悦至極に存じます。ここでは短めのあと語りのようなものを綴ります。
イキリンコはSV発売直後からそのポテンシャルの高さゆえに個人的に注目していたポケモンでした。凄まじい火力を出すことができ、面白い技を豊富に覚え、尚且つかわいい。そのイキリンコを採用したパーティで今回のようなそこそこの結果を残せたことで、イキリンコのことを知り、使う人がふえてくれれば本望です。
今回の構築等に関してご意見、ご質問、ご指摘などございましたら、どうぞお気軽にわたくし失格人間のtwitter(@shikkaku_human)までご連絡いただければ幸いです。
それではまた。良きポケモンライフを。
剣盾S22使用構築「ゴチルナンス」(最終レート2014/168位)
目次
- はじめに
- コンセプト
- 個体紹介
- 選出パターン
- さいごに
はじめに
はじめまして。失格人間と申します。シーズン22お疲れさまでした。
シーズン21から始まったシリーズ10では、禁止伝説の参戦とダイマックスの廃止という剣盾要素薄目な特殊ルールとなっておりました。
シーズン21からあくせくしておりましたが、シーズン22にて初めてレート2000を達成することができたので、こうして構築記事を書きました次第です。参考程度に読んでいただければ幸いです。
コンセプト
個体紹介
ザシアン@こだわりハチマキ
性格:いじっぱり
特性:ふとうのけん
努力値:0-252-0-0-4-252
実数値:167-200-135-×-136-190
技構成:じゃれつく/インファイト/こおりのキバ/サイコファング
調整:特になし
ちまたでは耐久振り剣持ちザシアンで賑わっていますが、ヌオーやウインディなどで簡単に対策されてしまうという短所があります。
一方で鉢巻ザシアンならこれらの対策用ポケモンに受け出し不能なダメージを与えるだけの火力があるので、役割破壊を行うことができます。
フェアリー単タイプなので悪ウーラオスへの後投げが非常に安定するのも優秀です。
選出率一位
ソーナンス@オボンのみ
性格:おだやか
特性:かげふみ
努力値:0-0-188-0-212-116
実数値:265-×-102-×-115-68
技構成:カウンター/ミラーコート/しんぴのまもり/アンコール
調整:臆病カイオーガの雨下しおふき確定耐え、無振りカバルドン抜き
現環境ではダイマックスによる技縛りの解除が発生しないため、アンコールが非常に強力です。ソーナンスは相手の交代を封じる特性を持つポケモンの中で唯一のアンコール持ちであり、同様に現環境への通りがいい反射技を両方備えているため無類の強さを誇ります。
このポケモンの真価が発揮されるのは後述のゴチルゼルと組ませた時で、
①相手の変化技をソーナンスのアンコールで固定
②ゴチルゼルでこだわりトリック
③ゴチルゼルがコスモパワーガン積み
という単純な三つのステップを踏むだけで降参がもらえます。
こちらの手の内が分からない相手はソーナンスの反射を嫌うので、この動きが非常に決まりやすいです。威力やダメージの低い技でお茶を濁してくることも多いので、そのまま反射して突破するなりゴチルゼルの起点にするなりできます。
しんぴのまもりはゴチルゼルを選出しなかったときにザシアンへの状態異常を防ぐ際に有効でした。みちづれは基本決まらないので採用見送りです。
選出率四位
性格:なまいき
特性:かわりもの
努力値:252-0-0-0-0-0
実数値:155-×-×-×-×-×
技構成:へんしん
調整:特になし
言わずもがな強いポケモン。相手の禁止伝説をパクってイージーウィンです。
実はソーナンスと相性が良く、積み技でロックした相手をコピーして全抜きを図ることができます。
相手の剣持ちザシアンのきょじゅうざんは基本耐えられないので、ミロカロスでじゃれつくを誘うことで後投げを可能にします。
選出率二位
ゴチルゼル@こだわりメガネ
性格:ずぶとい
特性:かげふみ
努力値:236-0-220-0-0-52
実数値:175-54-157-115-130-92
技構成:コスモパワー/トリック/ねむる/アシストパワー
調整:4振り70族抜き
元々はTODを仕掛ける前提でアシストパワーの枠をいやしのはどうにしていましたが、初戦でナットレイのタネマシンガンを枯らしきれずにTOD負けするという事態が発生したため、急遽コンセプトを変更してTODも狙いつつ全員殴り飛ばすことにしました。
間違いなくこだわりスカーフの方が単騎でも機能できて良いと思いますが、メタモンが譲ってくれなかったのでメガネのままでいてもらいました。
選出率五位
ミロカロス@かえんだま
性格:ずぶとい
特性:ふしぎなうろこ
努力値:244-0-252-0-12-0
実数値:201-×-144-120-146-101
調整:特になし
ザシアンが苦手とするはがねタイプの優秀な受け先として採用しました。
基本的にザシアンが不利対面を取った時に後投げしてしっかり受けきるという仕事をし、たまにくろいきりとじこさいせいを連打してTODを仕掛けたりしました。
間違ってもイベルタルにはミラーコートを打たないでください(二敗)。
選出率三位
バンギラス@ラムのみ
性格:おだやか
特性:すなおこし
努力値:124-0-132-0-252-0
実数値:191-×-147-115-167-81
技構成:バークアウト/ステルスロック/ねむる/ねごと
調整:特になし
黒バドレックス、ムゲンダイナ、イベルタルの三匹のメタとして採用しました。
技構成がおぞましいのはその三匹をメタる以外本当に仕事がないためで、役割に特化させた結果このような構成になりました。
正直なところラムじゃなくてカゴの方が暴発も防げて良いですし、ねごともバークアウトを出してくれた記憶がほとんどないのでちょうはつなど他の技で良いと思います。
選出率六位
選出パターン
1.++or
ザシアンを通せそうな構築への基本選出。メタモンでスイープすることが半ば前提になります。
2.++or
変化技を使ってくれそうな構築への基本選出。ザシアン及びメタモンはスイーパー兼保険として連れていきます。大体はコスモパワーを2,3回見せると降参してもらえます。
3.++oror
上の2パターンが通らない場合、仕方ないのでTODします。やむをえません。
さいごに
ここまで本記事を読んでいただき本当にありがとうござます。何らかの形でお役に立てたら幸いです。
ご質問、ご意見等ございましたら、コメントや私のtwitter(@shikkaku_human)までお願いいたします。
型バレに弱い本構築ですが、バレていてもある程度は戦えるようにはなっているので、ぜひお試しください。
なにぶん初めてのレート2000だったので、達成した喜びで一杯いっぱいだったせいでそれ以上の対戦はできませんでしたが、今後はさらに上を目指していく所存です。
最後に、鉢巻ザシアンの案をくれたかわモンさんへ、この場を借りてお礼を言わさせていただきます。鉢巻ザシアン感謝します。
剣盾S5使用構築「運勝ち鉄人兵団」(4/30最高290位、最終373位)
はじめに
はじめまして。失格人間と申します。皆様、波乱のシーズン5お疲れさまでした。
さて、今回のシーズンで個人的に満足のいく結果を出すことができたので、こうして構築記事に纏めることといたしました。なにぶん初めての試みであるので温かい目で眺めていただくと幸いです。
また、本構築を読む前に、「催眠ゲンガーアレルギー」の方や「一撃必殺アレルギー」の方はブラウザバックを推奨します。
目次
- この構築について
- 個別紹介
- 改善すべき点
- 最後に
この構築について
コータスで起点を作り、アイアントで全抜きすることがメインですが、受け先としてカビゴン、バルジーナ、ラプラスを用意しました。
・・・というのが構築作成当初の想定でしたが、実状バルジーナ+カビゴンでどうにかなる試合ばかりでした。単純にこの二匹が環境に刺さりすぎてますね。
催眠ゲンガーはただただ使いたかったという理由での採用です。
個別紹介
ゲンガー@きあいのタスキ
性格:おくびょう
特性:のろわれボディ
努力値:0-0-116-140-0-252
実数値:135-69-95-168-95-178
技構成:たたりめ/ヘドロウェーブ/さいみんじゅつ/わるだくみ
CS特化ではなく少しBに振っているのが特徴。こうすることで能力上昇なし、持ち物補正なし意地ドラパルトのドラゴンアローを確定耐えすることができます。万が一ドラパルトと鉢合わせても、ほぼ確実に催眠を打つことができるのです。まあ、結局一度もドラパにアローを打たれる場面に鉢合わせたことがなかったので、正直な話、CS特化でもいいと思います。
このこはあくまで奥の手です。毎試合ポンポン投げるのではなく、主に強く出られる低速パーティや受けループに対して先鋒で催眠していました。当たって悪巧みしてそのまま三タテという試合もたまにありましたし、構築的に突破困難なパッチラゴンの削りおよびダイマ枯らしにも貢献してくれました(勝てたとは言っていない)。
選出率6位
バルジーナ@ロゼルのみ
性格:わんぱく
特性:はとむね(ダイホロウ受け出し対策)
努力値:156-4-252-0-28-68
実数値:205-86-172-67-119-109
技構成:イカサマ/がんせきふうじ/どくどく/はねやすめ
対ドラパミミカビ最終兵器。ロゼル込みで意地A特化ミミのA+2珠ダイフェアリーを確定で耐えることができ、ドラパに鬼火を入れられてもイカサマで身代わりを確定破壊できます(図太いA0HB特化は知らない)。カビには毒を盛ってサイクルを有利にでき、不利対面と判断したカビの引き先(大体ロトムキッス)に毒が入ってもおいしい。
がんぷう一回で最速ミミ(96族)抜きのSを確保しつつ、HBにふんだんに振り、あまりはADに回した型です。技については挑発や蜻蛉が欲しくなる場面も散見しましたが、毒の優位性には及ばないと判断しました。
ダイマしたドラパルトに後投げすることが多いですが、物理か特殊か判断がつく前に投げると事故になる可能性があるのが問題。私はよくコータスに当てて判別していました。
選出率3位
コータス@オボンのみ
性格:ずぶとい
特性:ひでり
努力値:252-0-252-0-4-0
実数値:177-94-211-105-91-40
技構成:かえんほうしゃ/ボディプレス/あくび/ステルスロック
この子に関してはいい調整が思い浮かばず、脳死HB特化での採用となりました。おかげでドリュの地震をオボン込みで二発耐えてくれたり、エースバーンにめっぽう強くなったりと、起点作成役としての安定性は申し分なかったです。
体感、ボディプレスの存在を知らない人が多いのか、のんきに突っ張ってきたバンギやタチフサグマを一発で沈めていく様は見事なものでした。
かえんほうしゃは打ちたい相手が出てこないか、ボディプで間に合うことが多く、他のメンツとひでりのシナジーもないため、思い切ってシェルアーマーにするのもありかもしれません。
選出率5位
性格:しんちょう
特性:あついしぼう
努力値:0-252-100-0-156-0
実数値:235-162-100-76-156-50
技構成:すてみタックル/ヒートスタンプ/ヘビーボンバー/ばかぢから
ダイスチル一回で意地A特化ミミのA+2珠ダイフェアリーをほぼ確定二発(ダイマ状態で43.1~50.8%)にできるだけのBを確保し、Aぶっぱ後のあまりをDに振りました。
とにかく対特殊性能が高いので、ロトムキッスラプあたりにポンポン投げていましたが、チョッキのためにラッキーのような動かし方はできず、特殊と対面したら裏ごと貫くことを意識して立ち回っていました。
技を見てピンときた方もいるかもしれませんが、ダイマしたドラパルトへの有効打点が一切ありません。ならばDDでも入れればいいだろという意見も出てきますが、無暗に弱点を突いても保険パクパクされるだけなので、特殊ならダイマで切り返し、物理ならバルジ引きという対策を取っていました。
選出率1位
アイアント@いのちのたま
性格:ようき
特性:はりきり
努力値:0-252-0-0-0-252(4振り忘れ)
実数値:133-161-132-61-68-177
技構成:アイアンヘッド/かみなりのキバ/ばかぢから/であいがしら
調整のわからない子その2。ダイマ適正の高さから三タテすることが仕事のアリさん。通常状態ではすべての技がストーンエッジ以下の命中率になるため、いかにダイマターンを透かされないように動かすか考えるのが大変でした。
このパーティに恐ろしく通っているダルマやパッチラを出合い頭で上から沈めることも大事なお仕事なので、お願いだから外さないでください・・・。
ヒトム対策で岩技が欲しくなるところですが、このパーティに出てくるヒトムは全員スカーフなのであきらめましょう。
選出率2位
性格:ひかえめ
特性:ちょすい
努力値:0-0-28-252-0-228
実数値:205-94-104-150-115-109
技構成:うたかたのアリア/ぜったいれいど/かみなり/みがわり
受けループを嵌めるために採用した身代わり搭載ラプラス。バルジでSを下げたミミを上から殴るためにSにがっつり振った。耐久に振らずとも素の耐久がそれなりに高いので、食べ残しも相合って場持ちの良いアタッカーでした。
初手零度で一匹持って行ったり、雷で麻痺バグさせたりと、ゲンガーよりやってることがあくどい気がします。フリーズドライとつぶてを切っている理由としましては、打ちたい相手と打ちたい場面が想定できず、パーティ的に少し重たいガア対策の電気技が優位的であったためです。氷技が打ちたくなればダイマすればいいですしね。
選出率4位
改善すべき点
対策
十戦ちかく当たって勝てた記憶が一度しかありません。ゲンガーの催眠を気力で当てるか、ゲンガー+アリでしばくかしかないというのが実状です。ゲンガーの悪巧みを凍える風にすればまだまともに戦えるかもしれません(あくまで催眠は消さない)。
対策
バルジの毒で対策していると表記しましたが、賢明な人ならそれが対策なり得ないということがわかるはずです。最近は空元気やラムを仕込んでる型も多く、一筋縄ではいかないでしょう。なので零度を当てます。冗談です。ラム持ちのアタッカーを誰かと入れ替えるのがベストかもしれません。
対策(?)
ラプのフリドラを切った唯一の欠点。初手にこいつが出てきてニタテされてそのまま負けた試合は今でも脳裏に焼き付いています。正直こいつを対策すべきなのかはその採用率からして微妙なところです。
最後に
ここまで本記事を読んでいただき本当にありがとうござます。何らかの形で皆様のお役に立つならば幸いです。
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昨今は切断バグの横行により、剣盾のゲーム性そのものが危うさを有するようになってしまいました。こうした構築記事さえも信憑性を疑われかねない状況です。どうか剣盾が一刻も早く公正なゲームになることを心から願っています。
最後に・・・素催眠最高!脳死零度連打最高!