SVS4使用構築「ネット始動式虫統一」(最高878位-1971/最終1471位-1911)
目次
はじめに
はじめましての方ははじめまして。失格人間と申す者です。
みなさま、SVシーズン4お疲れさまでした。
今期は以前からたまに擦ってた虫統一で遊んでました。最終結果は芳しいものではありませんでしたが、そこそこの結果には納まったので、記念にこうして構築記事をしたためることにしました。
何かの参考になればこれ幸いです。
コンセプト
あらゆる不遇をその身に宿す虫ポケモンたちが現環境で勝ち続けるには、タイプに依存しない戦術が必要であると考えました。そこで一番初めに見出したのが、ビビヨンとエクスレッグでした。どちらもタイプ相性の要素を無視できる非常に強力なポケモンです。
しかしながら上記の二体でも対処が難しいポケモンというのは一定数存在するため、彼らを補完する形で残りの四体を選出しました。後発選出組はおよそピンポイント対策というわけです。
個体紹介
ウルガモス
テラスタイプ:草
持ち物:厚底ブーツ
性格:図太い
特性:炎の体
実数値:191(244)-×-127(244)-156(4)-126(4)-122(12)
技構成:炎の舞・ギガドレイン・蝶の舞・朝の陽ざし
調整:無振り100族抜き抜き(同型意識)
前期使用したウルガモスの流用です。内容は一切変更していません。
役割対象はイルカマンです。ほかのメンツが基本的にワンパンであるため、テラス権を切ることで殴りあえるようにします。取り巻きのカミやツツミ、サフゴなどにも比較的強いため、全抜きも夢ではありません。
パーティ全体が非常にステロを呼ぶため、ブーツは非常に重宝しました。後述のアメモースがネットを撒くために初手選出されることが多く、その間にステロを撒かれるという展開への切り返しとしてブーツ一択だったように思います。
陽ざしは接触する相手への火傷チャンスの試行回数を稼いだり、蝶舞との併用で特殊を詰ませる動きを執るのに有効でした。水テラスにしてテラバ採用も考えましたが、テラバを打ちたい相手は他で対策できると結論付けて採用しませんでした。
エクスレッグ
テラスタイプ:虫
持ち物:拘り鉢巻
性格:意地っ張り
特性:色眼鏡
実数値:147(4)-169(252)-98-×-75-144(252)
技構成:出会い頭・地獄突き・不意打ち・蜻蛉返り
調整:特になし
特性の色眼鏡によりタイプ相性を無視した攻撃が可能であり、鉢巻を持たせることで不意に大ダメージを与える鉄砲玉として機能していました。場合によっては出会い頭三発で試合が終了することもありました。
またエクスレッグの役割として、サイクルの潤滑油という要素もありました。通常、タイプ統一パーティでは弱点の一致などによりサイクルを回すことは難しいですが、出会い頭をチラつかせることで相手の交代を誘発し、その間に蜻蛉で裏に繋ぐことで疑似的にサイクルを実現していました。また蜻蛉の火力も馬鹿にならないため、そのまま相手を突破することで裏を安全に着地させるという動きも見られました。
出会い頭に加えて不意打ちも有名すぎるため、相手の意識外から地獄突きを通せることも多かったです。ダメージ感覚を狂わせる一撃で相手のペースを崩すことにも一躍買っていたと思います。
ヘラクロス
テラスタイプ:岩
持ち物:いかさまダイス
性格:陽気
特性:自信過剰
実数値:155-171(204)-102(52)-×-115-150(252)
調整:意地カイリューの鉢巻普テラ神速乱一(18.7%)
役割対象はカイリュー+サフゴの並びです。虫統一に対してこの二匹ははぼ確実に選出され、尚且つ優秀すぎる耐性ゆえに崩しにくいポケモンであるため、対策は必須でした。各個体を個別に対策することは容易ですが、同時に来た場合に対処できないことが多いため、広い技範囲や豊富な連続技を有するヘラクロスに白羽の矢が立ちました。
ネットさえ撒いておけばスカーフサフゴを上から叩け、耐久値も高いことから殴り合いにも強く、活躍の場は非常に多かったです。惜しむらくは素の火力の低さで、自過剰発動のために裏でいい塩梅に削っておく必要があったりする場面も散見しました。
岩テラスはメインウェポンであるロクブラの火力補強、神速や炎技への耐性獲得に寄与していました。みんなこのポケモンを知らなすぎて岩技も読まれないことが多かったです。メガヘラも遠き過去の遺物になってしまったのでしょうね……。
根性型との優劣議論もありますが、主軸となる連続技の安定性確保や耐久を下げない点などから自過剰型を選択しました。異なる役割を与えるなら根性型に軍配が上がることもあるでしょう。虫の知らせ?なんですかそれ?
アメモース
テラスタイプ:水
持ち物:気合の襷
性格:臆病
特性:威嚇
実数値:145-×-83(4)-152(252)-102-145(252)
技構成:凍える風・怖い顔・吹き飛ばし・ねばねばネット
調整:特になし
パッとしないポケモンでSVにいたことすら知らない人がいそうですが、実はこのパーティにおける最大の功労者。他メンツの動きはアメモースが初手にネットを撒く前提で設定されています。
このポケモンを構成する技がすべて優秀なのがセールスポイントです。挑発されても使えるS操作技であるこごかぜ。スカーフ持ちやSブーストパラドックスを地に落とす怖い顔。すべてをリセットする吹き飛ばし。そして設置式S操作技であるねばネツ。加えてこれら以外にも多彩な技を覚えるため、カスタマイズ性能も高いです。
セグの氷柱に貫かれることを危惧し、切ることはほとんど無いにしても水テラスを採用していました。ですが、環境のセグがみんな遅いことや、たまに見かける初手パーモットに成す術が無いことを踏まえ、地面テラスが保険として最適であると今は考えています。
ハッサム
テラスタイプ:飛行
持ち物:命の珠
性格:意地っ張り
特性:テクニシャン
実数値:169(188)-200(252)-120-×-100-94(68)
技構成:バレットパンチ・翼で打つ・剣の舞・霧払い
調整:H10n-1
役割対象はコノヨザルです。もともとは鋼枠としてフォレトスを採用していましたが、活躍があまりぱっとしなかったことと、あらゆる型のコノヨに誰も勝てないことを踏まえ、限定的ではあるがコノヨを処理できるハッサムを調整しました。
経験則ですが、虫統一に対してコノヨの初手率が異常に高いため、そこに合わせてハッサムを投げることで対処可能な技構成になっています。具体的な動かし方としては、
1.初手コノヨと対面したら翼で削る。
2.初手にステロを撒かれたら霧払いで除去。この際特性判別もできる。
3.残ったコノヨをバレパン、ビルドされてたら飛行テラス込みの翼で突破。
といった流れになります。霧払いは一時期流行った壁コノヨを崩すことが可能なことに加え、ステロを撒かれてもビビヨンたちを安全に着地させることができる優秀な技です。ストライクとの差別点に関しては、飛行技を読まれにくい点と、鋼技のとおりの良さが挙げられます。また裏から出てくるビルド型のコノヨに対しても、後投げから剣舞でぎりぎり間に合うと思います。
ビルド型にテラスを切られることや、そのほかの場面でも活躍できるような汎用性を確保するためには、剣舞もしくは霧払いをテラバにし、水テラスで運用することが考えられます。
ビビヨン
テラスタイプ:鋼
持ち物:食べ残し
性格:臆病
特性:複眼
実数値:161(44)-51-92(172)-116(44)-71(4)-154(244)
技構成:暴風・眠り粉・身代わり・蝶の舞
虫統一におけるリーサルウェポン。害悪の名をほしいままにする悪魔。このポケモンを選出すると被切断率が非常に高くなります。一丁前の善心を持つ方にはオススメしません。
技構成はテンプレですが、努力値とテラスタイプは熟考を要しました。以前はHCS振りの霊テラスで神速カイリューをメタっていましたが、今回は鋼テラスのB厚めな型にすることで、本来苦手な先生技や連続技のへ耐性を確保し、より広い範囲のポケモンを嵌めることに成功しました。炎体制は据え置きですが、どういうわけか炎テラスを警戒するような動きをされることが多々あるため、ぎりぎりまでテラスを隠す運用が非常に重要です。
塩漬けワンウェポンのキョジや特性が負けん気のコノヨが増えつつあるため、想定よりも多くのパーティに通すことができました。ラム持ちに対しても予め身代わりを張っておいたり鋼テラスで打点を削ったりすることでおおよそ対処可能です。不意の草テラスも怪しいと感じたら身代わりで様子見しましょう。
おそらく勝ち試合の五割以上はビビヨンが決め手になっていると思います。それくらいビビヨンは虫統一に無くてはならない存在であると考えます。そのため、今後も環境に適応した型のビビヨンを考察していく必要があるかもしれません。
課題点
クエスパトラ
某実況者の環境操作により炎テラスが主流になったため、虫統一にも選出されやすくなりました。ヘラのロクブラでも突破は難しいため、モスノウの採用のほか、前述の水テラスハッサムなどが有効な対策として考えられます。
ヘイラッシャ
ラッシャ単体はそこまで脅威ではありませんが、サフゴなどを絡めたサイクルをされると突破が非常に難しくなります。私自身も明確な回答と結果が出ていないので、どなたか安定する対処法を発見したらお聞かせいただけると幸いです。
さいごに
ここまでお読みいただき恐悦至極に存じます。
私自身、虫統一でここまで勝てたことに驚いています。せっかくだったら2000まで行きたかったのですが、そこは己の技術不足を痛感するばかりです。
個人的にはエクスレッグのいぶし銀な立ち回りがすごく気に入りました。虫統一以外でも十分活躍の見込みがあるポケモンだと感じます。
来シーズンからはいよいよ四災が解禁とのことで、これまでとはまた違った環境になることが予想されます。虫統一、引いてはタイプ統一がこの変化にどう対応していくか見ものですね。私は普段から虫統一を使っているわけではないのですが、今後も考察等続けていく所存です。
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